2015/06/29

朝日のあたる家 気になる時間帯は?

朝をキィワードに探していたらヒットした曲。

またもやPalasri、午後の音階だった。

しかし、冒頭で堂々と1 2 短3と唄う掟破り。
それさえ無ければRag Palasriなメロディーだ。

それよりも歌詞が問題だ。
朝でも何でもない、日の出の家と呼ばれる家の歌だった。

邦題「朝日のあたる家」からは朝の情景を想像するが、よく聴いてみると全く無関係。
和訳の歌では朝日楼という娼館と訳されているが、アニマルズでは男唄に変えて朝日があたるのは刑務所を匂わせている。



実はこの曲には思い出がある。

初めてインドを旅行した時に出会ったヘルマンというベルギー人のおじさんが、ギターをかついで旅をしていた。

共に泊まっていた宿のドミトリーで、夜に何か唄ってくれとリクエストすると、この歌を唄った。
次はお前の番だと言われ私が唄ったのはカンサスの「Dust In  The  Wind 」、これはその時の私のインド旅行のテーマソングだった。

次は?と彼にギターを渡すとまた「朝日のあたる家」。

実は当時私もまともに英語で唄える曲は「Dust In  The  Wind 」しかなかった。

結局互いに3回ずつ唄って寝た。
 
 



2015/06/28

朝食@代官山

中目黒での乗り換えで間違えたものの早く着いたので朝食。

車では何度も通っていたが電車を降りたのは初めて。

何とも小洒落たお店ばかりで、入るお店に困った。

SUBWAYありがとう!

2015/06/27

倍音オーケストラ

久しぶりにドローンデザインの仕事。

作曲やレコーディングを掛け持ちしている中で、ドローンを作って欲しいと依頼されて作業をした。

今回はトニックのみでボトムを効かせたドローンの依頼だった。

2015/06/24

1・2・3

三味線の絃は太い方から1・2・3というそうだ。

ずっと逆だと思っていた。

なので3下がりという調子は低音絃を下げるものとずっと思っていた。


もっと驚いたのは糸巻きと絃の関係。


シタール弾きにはあみだクジのように見える。

2015/06/23

先週に引き続き

レコーディング2日目。


寒冷地対熱帯雨林!

2015/06/21

津軽じょんから節 気になる時間帯は?

津軽民謡を代表する「じょんから節」。

勝手なイメージでは、冬に風雪吹きすさぶ中で聴くのが最も似合う。
雪というのは北インド音楽的にはやっかいなテーマだ。

しかし曲を基に即興演奏を展開させる津軽の三味線演奏は、日本の伝統音楽の中では最も北インド音楽の表現に重なる。


唄われている短3度を含む変形5音陽音階は北インドではDhaniというRagになるが、じょんから節では高音域で2度が唄われるので音階的にはPalasriになる。

Palasriは 上行 1 短3 4 5 短7 1 のストレート5音階、下行 1 短7 5 4 短3 2 1 のストレート6音階の音階構成。


Palasriの2度は下りで触る音なので性格は変わるが、じょんから節では2度は最高音でそこから短3度へ上がることはないので、Palasriの旋法をこわしてはいない。

Palasriは午後のRag、なのでこの曲は北インド的には13:00~16:00聴くのが望ましい。




蛇足だが三味線とSitarは絃の並びが違い、最も高い音の絃が三味線では基音、Sitarでは4度に調律するので、実際に三味線を弾いている手はSitarでのMalkaunsと同じ手ということになる。




2015/06/20

7月19日

高槻 STUDIO 73でジュガルバンディの翌週、四谷 茶会記でティガルバンディです。

それもシタール3本、田中悠宇吾さん、手塚まり絵さん、タブラは石田紫織さん。

堀友紀子さんのバラタナティアムもあります。


このイベントは80年代にスタートしたイベントですが、20有余年を経て復活。

日本もインドも当時からは変化が著しい中、当時のコンセプトをもう一度見直す良いタイミングかもしれません。


私自身も30数年のインドとの縁を振り返る良い機会になりそうです。


普段とは違った特別なプログラムで、皆様のお越しをお待ちしております!


http://gekkasha.jugem.jp/?eid=954759

水色の雨 気になる時間帯は?

日本は四季折々に雨がふるので、この雨がいつの雨なのか気になる。

雨にぬれても悲壮感はないので夏の雨だろうか?
それにしては雷はなさそう。
勝手に夕立のような驟雨を想像してしまう。

それよりも愛の葛藤の方が大切なテーマ。



いきなりのテーマで 5 6 短7 7 と歌い上げる半音階は、動きは違うがMalharのムードをしっかり持っている。
もし 5 短7 6 7 ならばもっとMalharっぽくなる。

実はこれはMalharに都合の良いDmで考えた場合で、実際のAmで言うと、 1 2 短3 3 のフレーズの部分になる。
雨の色香をよく演出したメロディーだ。

北インドではこの半音旋律型のバリエーションがたくさんあって、様々なMalharの特徴的旋律になっている。


この曲で最初に降りてきたメロディーという、テーマのメロディーにもMalharは隠れていた。
Dmの音階で「あやまち〜」のメロディーを捉えると、2 短3 4 2 になる。
これは夜中のKanadaのグループで特徴的に唄われるメロディーだが、短3 4 2 というメロディーはMalharの特徴的なメロディー。
Malharでは、5 短3 4 2 1 というメロディーが特徴的になるが、5 3 4 2 のバリエーションもある。

2 3 4 と 5 6 7 でジグザグ進行するメロディーがMalharの特徴とも言える。


この曲の「あやまち〜」は北インド音階的に実に美味しいメロディーで唄われているのだ。


この曲で唄われているRagは、メロディーは合致しないが、音階構成で考えるならばMirabai Ki Malharになる。

クリシュナ神へのバクティー(献身)でクリシュナ神の讃歌を作曲、そして唄っていたMirabaiが作ったといわれているRag。

Mirabaiは16世紀初頭に生まれたと言われる音楽家で、彼女が作曲した讃歌の中のMalhar型のメロディーが、Mirabai Ki Malharの基になっていると言われている。

雨・雨季の情緒は熱帯雨林気候の東インド・ベンガル地方では随所で感じられ、多くのMalhar Ragがベンガル地方から生まれてきている。

驚くことにMirabaiは砂漠を抱える西インド・ラジャスターン州の出身で、ラジャスターン州の街の中には何年も雨が降っていないという街もあるという。



さて「みずいろの雨」ベースをMirabai Ki Malharと考えるならば、この曲を正しく聴く時間帯は、23:30~1:00。
梅雨の真夜中ということになる。










最近の?パフォーマンス映像もヒットして面白かったので




2015/06/19

7月12日

高槻 STUDIO 73 でサロードの山本周司さんを迎えてジュガルバンディをします。

普段デリー在住でUstad Amjad Ali Khanに師事、今回は彼の一時帰国のタイミングに実現するライブです。

毎年デリーやコルカタで会ってはいるものの、共演するのは久しぶりで、とても楽しみにしています。

タブラはクル・ブーシャン・ヴァルガバさん。


お楽しみいただける公演になると思います。

ご来場お待ちしております!

Rainy Days And Mondays  気になる時間帯は?

梅雨空がモンスーン空に見えてくる今日この頃。
コルカタの雨季みたいな雨の降りかた。


また雨の曲を検索して雨季のRagを探した。

「雨の日と月曜日は」

北インド音楽特有の季節や時間帯の指定とはいえ、さすがに曜日の決まり・指定はない。
月曜日のRagや金曜日のRagなんてあったら、北インドのRagはさらにややこしいことになっていただろう。



この曲の音階は
基音 2度 4度 5度 6度 短7度
で構成されている。


音階から言えばDhuliya Sarangになるが、AメロのメロディーからはDhuliya Malharが聴こえる。
しかし、このRagを習った時に、違った音階構成の伝承も例として習った。
例えばDhuliya Sarangの長3度や、Dhuliya Malharの長7度など。

最近ではあまり唄われることの無くなっているRagにはよくあることで、各流派の伝承毎に少しずつ違ったメロディーが伝わっている。



さて、Dhuliya Malhar か?Dhuliya Sarangか?


Dhuliya Malhar  上行 1 2 4 5 6 短7 1   下行 1 短7 6 5 4 2 4 5 短3 4 2 1
Dhuliya Sarang  上行 1 2 4 5 6 5 短7 1  下行 1 6 5 6 4 5 4 2 1

前述したようにメロディーからはDhuliya Malharが最も近く感じられるが、Dhuliya Malharには決定的な相違点がある。


北インドでVakra(ヴァクラ)と呼ぶ定型旋律をもつRagがあり、Marharのグループには特有の 「3 4 2 」や「 6 7 5」の旋律型を持つものが多く、Dhuliya Malharには 「短3 4 2」の旋律型がある。



なので「雨の日と月曜日」はDhuliya Sarangの亜種、同じ音階だが唄いかたが違う。


時間帯は11:30~13:00。

ちなみにDhuliya Malharならば10:00~11:30になる。





ところで春巻きはSpring Rollなのに、春雨がSpring Rainでないのは何故だろう?


料理を考案した国が違う?





2015/06/15

6月28日

山本竹勇さんとのおつきあいはまだ1年にも満たないが、最初のセッションで感じた音の融合・衝突・反応の絶妙のバランスに可能性を見い出し、かなりのハイペースで共演を重ねさせていただいている。

竹勇さんは津軽三味線・竹山流の重鎮で、高橋竹山師伝統の弾き三味線を追求されている。



「響き合うROOTS」

このタイトルは、かつてインドの「ヴィーナ」が中国・朝鮮半島を経て、仏教と共に日本に伝わり「琵琶」と呼ばれ、後に沖縄から伝わった三線を、当時の琵琶法師が改造して生まれた三味線。

インドではヴィーナがペルシャの影響受けてシタールが生まれ、ヴィーナ奏者が練習用としてシタールを弾いてきたが、現在では北インドを代表する楽器になっている。

地域も伝統も表現する音楽も異なる楽器同士に、確かに残る同族のDNA。


共演する度にそうした発見を繰り返しながら回を重ねるうちに、デュオの音楽は熟成されて来ました。


今この「響き合うROOTS」をどうかお聴き逃さぬよう、ご来場お待ちしております!

28日は昼夜2公演です。





http://kenjiinoue.com/live/mukuri/live2015-6-28

2015/06/14

You'd Be So Nice To Come Home To 気になる時間帯は?

Helen Merrill が Clifford Brown を迎えて唄ったスタンダード。

これはもう夜更けとしか言いようのない曲だ。
爽やかな朝の時間には決して似合わない。

大都会では別として基本的にJazzは夕暮れ、お酒でも飲もうという時間帯に似合う音楽だと勝手に思っている。

お酒を飲みながら労働の疲れを癒すために最適な音楽。
夜勤明けに飲みながらなら朝でも良いだろう。

しかし、これから一日が始まろうと言う時には・・・。

「あなたのもとへ帰れたら・・・」という濃厚なラブソングはせめて夕方・日没の後から。


もしこのメロディーをRagにあてはめるならばMishra Piluだろうか?
Mishraというのはミックスという意味なので、メインのRag以外のメロディーも使われる。

もともとPiluはユニークなRagで、北インドの基本的音階「10のThaat」に、Lalitと共に含まれないという説もある。

中世にデリー王朝がペルシャ文化の影響を受けた時代や、ムガール帝国が今よりも西北にのびていた時代など、異文化の香りの中で生まれた印象がある。
 

Piluが唄われる時間帯は午後から夕方の時間帯の16:00~17:30だが、イブニング以外はいつ唄っても良いとも言われている。

流派ごとのバリエーションも豊富で、1オクターブの12音全てを使って唄われたりもする。


この曲をPiluにあてはめた理由は、基本Dorian modeのなかで使用される長7度と短5度(インド音階的には4♯と捉えている)。

Piluの印象的な短3度、2つの7度は感じられるが、Piluでよく使われる長3度はこの曲では使われていない。



この曲のRagは暫定Mishra Pilu、時間帯はやはり夕方以降が望ましい。







2015/06/13

明日のしょこら亭

予約で満席となりましました。
ご予約いただきました皆様ありがとうございます!

明日お待ちしております!

Scarborough Fair 気になる時間帯は?

この曲はヨークシャ地方で16~17世紀頃に唄われていた曲の19世紀末の編曲を、サイモン&ガーファンクルが唄って有名になった。

歌詞はスフィンクスからの問いかけのようだ。

直感的には朝をイメージさせるが何か妙な感覚を覚える。


音階はDorian Modeで北インドではKafiに含まれる。

Kafiの音階は北インドのベーシックな10種類の音階「Thaat」タートの一つで、この音階のグループには朝から夜まで様々なRagが属している。

Rag Kafiは膨大なメロディーを内包していて、この曲のメロディーも勿論含まれるが、もう少し絞り込んでみたい。

この曲の最初のラインのメロディー 「2 3 2 1」さえなければ、午後のRag Bhimparasri が有力候補。
他のメロディーは合致し、ムードの印象も重なるので実に惜しい。
 Bhimparasriは音階を上がる時には「134571」の5音階、下がる時は「1 7 6 5 4 3 2 1」と7音階に変わる。

「2 3 2 1」「Re ga Re Sa」というフレーズが印象的というと、午前のRag Desiが思い浮かばれる。
これは勝手な時間帯のイメージとも重なる。

2番が始まるとコーラスというよりもBメロが加わる。

その歌詞はスフィンクスの問いかけに、メドゥーサが問いかけなおすような、よりシュールな内容になっていく。

メロディーもDesiでは唄えない「1 2 3 4 3 2 , 3 2 7 1」というメロディーも出てくる。
これはKafiならば唄える。

Desiは10:00~11:30頃に演奏される、Kafiは22:00~23:30頃に演奏される。

頃と言うのがミソで、例えばDesiは午前10時にならなければ演奏を始められないわけではなく、11時半を過ぎたら演奏をやめなくてはならないということでもない。

だいたいその時間帯と捉えてもらえれば良い。

ましてインド時間なるものが存在する国の音楽だ。

しかし緩やかではあるもののこのルールは守られていて、インドで時間帯を無視したRagが唄われるのを聴く機会は稀にしかない。



さて問題の時間帯は午前のDesiと、12時間ずれた夜のKafiが重なっている。


例えば午前中に日食が始まり暗くなってしまったような不可思議な現象下というのはどうだろう?


Rasa(ラサ)はやっぱりShuruか?





2015/06/11

今日の工具

ドライバーとハンダゴテで済むと思っていたが、ドリルもカナノコも出動。

効果は半信半疑だったのに大仕事になってしまった。


結果は想像を超えた。


30年前にレスポールに仕込んでいたピックアップの最新版。


良い仕事をしてくれそうだ。

心もよう 気になる時間帯は?

歌詞からは朝とも夜とも判断し難い。
そして天気が雨だったのを後半で明かされ、その後ほんの20秒程で季節は春から夏・秋・冬と巡ってしまう、北インド音楽的には非常にやっかいな歌詞だ。

「心もよう」はRagの本来の意味のように思う、と言うよりも直訳「心を彩るもの」よりもRagにふさわしい言葉かもしれない。

もともと染色用語だったRagは伝統音楽の中心的な用語になり、伝統音楽そのものが「Rag Sangeet」(ラーガの音楽) と呼ばれるようになった。

そして北インドのRagにはそれぞれ様々な情感が備えられている。
それをRasaと言い、それはそのRagを聴くことによって心に喚起される情感。

喜びや悲しみ、勇敢・ロマンスなど様々な情感が喚起される。


歌詞がこれだけ淋しさに満ちているのでRasaはOK。

さてこの手紙を書いているのは何時なのか?
いや、聴くべき時間帯は何時なのか?

メロディーから捉えるとBhairavi、和音から見るとAsawariになる。
BhairaviはPhrygian Mode、基音・短2度・短3度・4度・5度・短6度・短7度。
AsawariはAeolian Mode、基音・2度・短3度・4度・5度・短6度・短7度。

どちらも朝のRagなので北インド音楽的にはこの曲は朝に聴かなくてはならない。


どちらか迷うところだが青い便箋が悲しいので、悲しみのRasaのBhairaviの方がしっくりするだろう。


残念ながら雨も季節が巡るRagの要素もない。




2015/06/10

久しぶりに

ハンダゴテが登場。

かなりの年代物だが立派に働いてくれた。

雨音はショパンの調べ 気になる時間帯は?

数ある雨にまつわる曲の中に、北インドの雨や雨季のメロディーが聴かれるものを探してもなかなか見つからない。

どの曲も雨の情緒を唄いあげているが、北インド的には雨を感じさせてくれない。

北インドの雨季のRagは特徴的なメロディーを持つものが多い。
音階的には短3度、長3度の組み合わせ方、短7度と長7度の組み合わせ方など、どのRagも特徴的なメロディーを持っている。


一口に北インドと言っても東西に広い地域なので気候も様々。
雨季を含めて雨が降らない年もある砂漠地帯から、雨季には連日午後のスコールに襲われる熱帯雨林まであるのでその存在感はまるで違う。

西の砂漠地帯に住む音楽家は、東の端の方から次々と異なる雨季のRagが作られてくる事にあきれているだろう。


普通、長調と短調を行き来する曲はそう簡単に見つからない。
youtubeで雨を検索してヒットした楽曲を片っ端から聴いてみたものの、半ばあきらめかけた時にこの楽曲がヒットした。

「雨音はショパンの調べ」

テーマのメロディーは雨季のRagのベースとも言えるMeghの音階で唄われている。
Meghは1・2・4・5・短7の5音階のRag。
時に複雑で制約的なメロディーが印象的な雨季のRagの中では、5音階という最もシンプルな構成で雨季の特徴を表している。

そしてこの曲のサビへの導入で印象的な色を加える短3度。

 雨を感じさせてくれる。




2015/06/09

今日は音や金時ライブです

梅雨入りしたようですね、、、

雨系Ragを聴きに是非お越し下さい!

函館の女 気になる時間帯は?

飛行機か船、来年からは新幹線でも降り立つことの出来る函館。
もしこの歌を北インド音楽的に正しく唄うならば、夜7時以降に函館に着きたい。

演歌で多く使われている四・七抜き音階。
北インドのRagではBhupali、19:00〜22:00に演奏される。

Bhupakalyanaとも呼ばれるように、Kalyan(カリヤン)のグループに属している。
四・七抜きする場合KalyanでもBilawalでもKhamajiでも同じ音階になるが、Rag Bhupaliの旋法的特徴はKalyanベースになっている。


陽音階に含まれるこの音階は陰音階と共に日本では俗楽の音階と呼ばれている。
日本では宮廷音楽である雅楽以外の音楽は俗楽という扱いだ、雅の反対語が俗なのか?
中国もやはり宮廷音楽と俗楽には隔たりがあるようだが、北インド音楽の場合は宮廷音楽以外、例えば民謡が宮廷音楽に取り込まれるようなことも起こっている。



北インドの伝統音楽は師から弟子へと口伝で伝承されている。


よく誤解されていることだが、伝統音楽というのは過去の音楽という意味ではなく、長い年月に渡って伝えられて来た音楽が今生きている姿を言う。

そして伝承とは師から弟子へと口伝で伝えられ続けてきたもの、Ragのメロディーであり、Talaのリズムであり、インド特有の数学的アプローチ、それぞれのRagのベースとなる楽曲の数々、そして即興にいたるプロセスなど、微に入り細にわたり伝承される。


伝承された音楽が、音楽家という音楽とは違う存在の中で、熟成し新たな美を纏うことに成功すると、それが伝統音楽の今を彩る音楽になっていく。

真珠貝に異物を埋め込み時間が経過すると美しい真珠になるように、この音楽も音楽家という異物の関わりを歓迎している。(真珠貝は異物を歓迎していないか?)


日本に長く住んでいるインドの友人達は演歌が良いと言い、相撲が面白いと言う。



よくわかる




2015/06/08

荒城の月 気になる時間帯は?

「荒城の月」は私が初めてギターを手にした時に付いてきた教則本の第一曲目だった。
9才の時に買ったギターはエレキギターだったが、教則本はクラシックギターの教則本だったのは笑える。

今さら紹介するまでもないいかにも日本的な楽曲も、北インドRag的に捉えると少し事情が変わる。

この音階は都節音階や陰旋法と呼ばれ、多くの日本の伝統音楽がこの音階を基に作曲されている。

名前からも分かるように日本を代表する音階だけれど、これはインドから帰化した音階と言った方が自然だ。

基音に対する短2度が微分音を含み低く設定されているのも、 インドのRagのシュルティ(微分音)と通じている。

多くの名曲を聴いていくと、この音階は日本人の心を映すまでに育て上げられた特別な音階だということが分かる。



この世の寂びを唄ったこの曲は、月の光を感じる夜の曲だが、北インドRag的に解釈するとベースになっているのはRag Gunakali、北インドRagでは早朝 、夏時間で5:30〜7:00に唄われる。


歌詞の影響力は大きい。

職業病を抱えた身には、朝のRagのバンデッシュ(楽曲)に夜の歌詞が付いているシュールな曲になる。





Kari 気になる時間帯は?

Earl Klugh & Bob JamesのKariは、ある時期私にとって朝のテーマだった。

まだRagを知る前に、ムードとサウンドで勝手に持っていた印象。

そう意識して色々な曲を聴き、自分なりに聴き分けていた。

もっと個別のテーマを持った曲もあった。

 Kariは作者も朝を意識して作ったようにさえ感じる。

アンケートをとったら多くの人が朝に聴きたいメロディーと答えると思う。



メジャー(長調)は午前中に演奏されるBilawalに含まれる音階なので、今聴いても何の違和感なく朝のメロディー。

Ragと時間帯は、最初とても疑問に思った北インド音楽のシステム。

音階の音の組み合わせでグループに分かれていくが、同じ音階でも上がり方・下がり方や 唄い方で時間帯が異なるのがまたミソだ。

最初はこのRagは何故この時間帯なのだ?という疑問を棚に上げ、それぞれのRagを指定された時間帯に聴くように心がける。

Ragを知り、その時間帯の身の廻りの全ての現象を皮膚感覚で体験していき、Ragが持っているオーラのような時間帯のムードを感じとっていく。

そうしていくといつしか時間帯がずれたRagを聴くと違和感を覚えるようになる。

北インドのRagの時間帯は明らかな定理だけでは説明できないが、この時間帯のシステムは共有され続けている。






2015/06/07

New Kid in Town 気になる時間帯は?

北インド音楽を学び始めて30年になろうとする中、ある意味職業病と自覚することの一つに、どんな音楽を聴いてもその曲が弾かれるべき時間帯や季節などが気になってしまう。

不意に聴こえてきた音楽でも先ず音階、動き方に聴き入ってしまう。

歌詞で印象づけられるのは最もクリアな条件だけれど、時にそれはRagのように音階形から時間帯が見えたり、唄い方からも印象づけられたり、サウンドから感じることもある。

この間地元のFM局でかかり、そうそうこの季節この時間と思ったのがこの「New Kid in Town」。

Ragとは関係ないが、これはサウンドからどうしても感じてしまう。


梅雨入り前の晴れた夕方、太陽が傾いた頃にちょっと湿度が香るそよ風。


夏時間の17:00。

New Kid in Town


2015/06/06

ライブ情報!

6月9日 西荻窪 音や金時
6月14日 南大沢 しょこら亭

タブラは両日ともディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディさん。

昨年とは違って梅雨入りを伺う日程ですが、雨季Ragのムードは未だやって来ていません。

ただやはりこの時期、演目に天気が影響するライブになります。

ご来場お待ちしております!


http://kenjiinoue.com/#live

2015/06/04

桃山桜

桃山桜という曲を作っていながら、初めて伏見桃山城を訪れた。

新作を初演するという企画で、曲は出来ていてタイトルが浮かばない中、24号線を打ち合わせに向かう車窓から見えた伏見桃山城。

超安易な命名だったが、いまでは他のタイトルは考えられない。


再建天守だが千鳥破風の上にも鯱が飾られる絢爛なデザイン。



城山の庭園に桜があったのでホッとした。

淀城跡

淀城跡は淀君の淀城跡だと思っていた。

2015/06/02

リハの朝

早朝に目覚めてしまったので、練習前に朝食。

町衆に混じって海外からの団体旅行者など、相変わらず新聞読む人は多かった。

早く目覚めて得をした気分になれるのは珍しい。



さて練習