2017/06/30

帰宅









ダンボール一杯分の点滴持参で帰宅。




湿度は高いものの涼しいくらいの陽気で助かった。





窓を開けていると色々な匂いが飛び込んでくる。





湿った空気は南国の香りがする。





何か花の香りもするがここから花は見れない。





家に帰るとケアマネージャーさん、介護用品の業者の人、訪問看護師さん、在宅診療サービスのスタッフと往診の先生が立て続けにやって来て、あっという間に自宅療養の体制が整ってしまった。





日本のこういうところは純粋に凄いと感じる。





落ち着いてから早速楽器に触ってみたが、神経のリレーが戸惑っている様子、弦を押さえる左手の指は予想どおり激痛。





先が思いやられるが嬉しい。







ただ・・・



炊事の匂いが飛び込んでくるのはちょっと辛い。














退院!





今朝はいつものように目覚めた。




梅雨の湿気を帯びた景色はコルカタの2月頃の朝の景色が思い出される。




曇り空、とりあえず雨でなくて良かった。






準備はしてきたので仕度はすぐに終わり退院の時間を待つばかりとなった。






帰り道の景色が楽しみで、遠足前の子供のような高揚感に包まれている。











2017/06/29

撮影完了




最後のスケジュール、PET-CT 3日目の撮影完了。





あとは結果を楽しみに。





今日は1日ずっと忙しかった。





外来のスケジュールも出たので、あとは自宅に戻って手術に向けた体力づくりだ。





今回の緊急手術は体力が極限状態に近く消耗した時に行なったので、回復に長い時間がかかってしまい大変だった。





これを教訓にして次回は準備万端で臨みたい。










荷物もだいたい纏まったのでこれからゆっくり休もう。

















2017/06/28

ベンガルスイーツ











インドのスイーツは日本のスイーツと比べると、スーパースイートで最初はかなりのインパクトだった。




それはスーパースイートと言うより鬼甘と言った方が正確かもしれない。




初めて口にした時、まだ糖分に初心だった私にはあまりの甘さに、頭をハンマーで殴られたような頭痛を感じる程だった。





インドの強力な辛さとともに強力な甘さにも馴れてくると、それぞれ味の違いも分かるようになってくる。





それなりにに修業を積んでいくと、他の地方に比べてベンガルのスイーツの甘さが繊細であることに気づける。





ただ修業が足りないとベンガルスイーツでさえMaxを振り切った甘さとしか感じられない。





インドの味覚を満喫しようとするならば、辛さにも甘さにも修業を求められるというのがいかにもインドらしい特色と言えるかもしれない。


















退院予定から決定へ





順調な回復とほぼ整った準備、明日30日の退院が決定した。





10週間足らずの長期入院は身体的にも大きな変化があったが、精神的にも大きな変化をもたらしてくれた。




大変辛い時間も過ごしたが、大切なことにもたくさん気づくことができたと思う。




振りかえってみるととても貴重な時間だった。






PET-CTの撮影もあと一回、最終日は色々な予定が詰まっていてかなりのハ ードスケジュールだ。





撮影中に1時間身動きしないというのにもなれた。






今回は入院も手術も緊急で、あれよあれよと言う間に渦中に吸い込まれていった感じだったが、8月にはもっと余裕をもって臨めると思う。




いよいよ明日の退院に向けて10週間の間に少しずつ増えてしまった荷物を整理し荷造り。





さすがに前日ともなると検査やリハビリの合間を縫って準備に追われ、感慨にふける余裕はなさそうだ。










今朝も梅雨空












外の世界へ出て季節の香りに包まれるのが楽しみだ。














2017/06/27

ベンガル家庭料理























やはりインドで最も食べたいものは家庭料理だ。





コルカタでグルバイ(弟弟子)の家に住むようになって25年余り、薬食同源と考えるインドの食文化を楽しく体験させてもらっている。





美味しい上に健康的な食事は毎日の楽しみだ。





グルバイの買い物に一緒に行くと買う野菜の量にいつも驚かされる。





普段日本で食べている5倍はゆうに超える量の野菜を摂っている。





コルカタが位置するベンガル州では魚料理で有名で、淡水魚の鯉の仲間や様々なタイプのナマズ、汽水から海にかけての魚など多種多様な魚に恵まれている。





またベンガルの家庭料理はインドの中でも特にマサラを控えたあっさり系の味付けで馴染みやすい。





レストランのリッチな肉料理も美味しいが、ベンガル家庭料理のあっさりした肉料理もとてもいい。





遊びに来た友人と美味しいレストランを食べ歩いた後で、グルバイの家の食事を食べると、結局家庭料理が一番美味しかったという感想を残して帰っていく。















PET-CT





がんセンターで新しく開発された薬品によるPET-CTの撮影が始まった。




PET-CTの撮影は最初11月に初診に来た時以来で、その時は一回20分の撮影だけだったが、今回は3日間で3回の撮影を行う。




造影剤を使ったCT撮影は何度も撮影してきたが、久しぶりのPET-CTの撮影で現在の詳しい状況を見られるので結果をとても楽しみにしている。




ただ1回1時間の長時間撮影なのでそれなりに疲れる。






昨日はリハビリとCT撮影だけだったので、待ち時間に映画「立川談志」と「George Harison / Living In The Material World」、撮影後には「Bob Marley  / Roots Of Regend」を観た。




奇しくもそれぞれがんで亡くなっている。





ここがんセンターはがんに特化した特殊な病院なので、患者同士の繋がりも独特のように感じる。






皆同じような心情を抱えてここに治療に来ているので、互いの気持ちを察することができる。






がんと言っても症状・状況は皆それぞれ千差万別で、様々な治療法で病気と向きあっている。






実際私も現在日本人の2人に1人と言われているがん患者全てを同志と感じるようになった。






なので誰かが力尽きたと聞くと自分の事のように痛い。





そしてテレビの情報やネットの記事、ネットやSNSなどで展開される持論など痛すぎて見ていられない。









今は麺類とパンが気になっている。




病気になって変わった嗜好もあれば変わらず好きであり続けている物もある。




今はコルカタのローカルのチョウメンが食べたい。













2017/06/26

失敗





手技獲得の一環で初めて自分で点滴ポートに針を刺してみた。




なんとか刺せたものの斜めになってしまい、ちょっとえぐる感じになってしまい失敗。




勿論やり直すことになり、看護師さんの介添え付きで新しい針を刺し替えた。




自分に針を刺すということへのビビりからも、その位置的にも難しい手技だった。




まあ緊急で針を抜くことはあっても、緊急で針を刺さなければならないことはないので、一応経験したということでクリア。




退院の前日にもう一度針交換の予定なのでまだチャンスはある。




明日から3日間は新しくがんセンターで開発されたPET-CTの撮影があり、退院まで何かと忙しい毎日になりそうだ。




別の病気で完全本復しての退院だったら、帰りに餃子とビールで打ち上げをしたい気分だが。








爪の手入れをしたのも2ヶ月ぶりだ。




入院中は爪切りでざっくりと切るだけだったが、退院を控え楽器を弾けるよう念入りに爪ヤスリで整えた。






今アマゾンのカートの中には中華調味料の醬各種やナンプラーなどアジア系調味料がひしめいている。




注文するのは8月再入院の際の退院間際だというのに気が早い話でかなりフライング気味だ。




元気になると共に点滴で栄養は摂っているものの、健康的な空腹感を感じるようになってきたので、食べることに若干前のめり気味になっているみたいだ。






この後インド系香辛料の不足分を加えてリストは完成する。









2017/06/25

準備





退院を5日後に控えて家に帰る準備も本格的になってきた。




入院から2ヶ月あまり、何かと増えてしまった荷物を使わないものからスーツケースに収めている。




そんな中で読み終わった本や手術後に使っていた腹帯など、パッキングしながら蘇る記憶と時間を噛みしめた。





次回の手術や入院中に使うものもある。





とりあえずこれからの自宅での生活を想像してみる。





練習再開もさる事ながら、リハビリと手術に向けての体力作りを同時進行。





日常生活の様々な雑用もそのままリハビリになっていくだろう。




病院内を歩いてきたが常にフラットな廊下なので、外の世界の傾斜がある道には緊張しそうだな。






youtubeのインド音楽ネタもチェックし始めた。







やはりSitarは良いな。







喉もと過ぎればなんとやらで、胃腸炎が治まったら食べたいものの嗜好がマレーシア、シンガポールへ移動してしまった。







マレーシアやシンガポールのイカカレーが無性に食べたくなった。










何故だ?









Krishna Vilas








コルカタで最も馴染みの店と言えば南インドのベジタリアンの店 Krishna Vilas。




Shirazと並んで最初から行き続けている食堂で、ここのサンバルとラッサムが最も好みの味を提供してくれる。




最初は南インドスタイルで、もういいと言ってもおかわりを無限に持ってきてくれたが、さすがに今は世知辛くなりライスは有料になった。




サンバル・ラッサムやサブジは一回だけ無料でおかわりしてくれる。




以前はミールスのサブジの品数も多かったし今はちょっと不満だ。




それでもサンバルとラッサムに惹きつけられるように毎回コルカタに着くとすぐにに食べに行っている。




かつては日本に南インド料理屋はなかったが、今や東京だけでもコルカタより多くの南インド料理屋があるようだ。




出来ることならば全てのお店で食べてみたいと思っている。









コルカタにはかつてしゃぶしゃぶ鍋で中華寄せ鍋をサーブする店があったが、残念ながら今はもう跡形もない。




鍋料理なのでコルカタが最も寒くなる1月の最終週以外は、食べると暑くなり過ぎて苦痛になる。





それはそれは美味しい鍋で今記憶の中にしか存在しないのが残念でならない。










2017/06/24

優先事項




ステロイドを抑えていたらやはり具合が良くないので、先生と相談したところ何よりも胃腸炎を治すことを最優先にすることになった。




不思議なことにステロイドの濃度が上がった点滴を入れている間に効果は出始めた。




ステロイドは副作用も大きいが効果も大きな薬なんだと再確認。







手術に向けて増やしたステロイドの加減は今後先生にお任せして、今は苦痛が緩和された安堵感を味わっている。








絶飲食生活も中間折り返し地点を過ぎ出口に向かっていく中、刺激物の誘惑も大きいが胃腸炎の症状が出ている中、少しは現実的なメニューも思い浮かんできた。





カサゴの煮つけ、小アジのフライ、豆腐、納豆など日本人らしく和食に回帰してきた。






あえて中華なら中華丼やシンプルなサンマー麺も捨てがたい。






それからずっと食べたかった三平のから揚げもあった。






時節柄鳥つながりで参鶏湯という選択肢も捨てがたい。







今後何処へ行くかわからないが今日のところは東アジアを彷徨っている。









それから緊急手術の直前まだ事態が急変する前に、無性にサブウェイの野菜とハムがたっぷりのサンドイッチが食べたかったのを思い出した。








振り出しに戻るのもいいかもしれない。












2017/06/23

ステロイドと抗生物質






キートルーダの再開後に発熱から症状が始まった肺炎も落ち着き、抗生物質の投与も終了した。




発熱中は肺炎の咳も激しくはなかったがそれなりに出ていた。





しかし入院のきっかけとも言えた胃腸炎の方は、まだ時々腹痛を起こしている。





次第に減らしてきたステロイドも今週から増量したが、これは次の手術に向けては思わしくない。




そもそも小腸をバイパスしたのもステロイドを大量に投与していたため、小腸同士が繋がりにくくなっていたからで、再手術に向けては出来るだけステロイドの投与量を抑えておきたいということだ。




ステロイドは通常の薬とは異なり、症状が治まっても投与量を減らすと症状が振り返すので、ある程度継続して投与し続けて徐々に量を減らしていかなければならないらしい。





腹痛の症状を抑えるか?ステロイドを抑えるか?今の時点の究極の選択と言える。




そして来週月曜日のキートルーダの投与を見送るという選択肢も捨てきれない。









一昨日から病院内は歩いて移動するように変えた。





今まで検査やリハビリへ行く時には車椅子で看護助手さんの介添えつきでの移動だったが、退院に向けて少しでも自立していくことを心がける。





先日のカンファレンスの際にスタッフの皆さんから「これからはリハを頑張ってください。」と何度も言われたが、リハと言えば私的にはリハビリではなくリハーサルなので眠っていた別の自分がムクムクと起き出した。







思い出してきたぞ








この感覚嫌いではない













2017/06/22

味のあるもの




今までブログに上げていた内容はほとんどが食べ物関連のものだったので、絶飲食になって以来積極的にネタを拾えなくなってしまい、翼を奪われた状態が続いている。




絶飲食と言っても水だけは許されているが、水以外の味のある飲み物は禁止されている。





なのでこの2ヶ月間口に入れている味がするものと言えば、歯磨き粉とマウスウオッシュ液だけだ。




歯磨き粉はそう簡単に使いきらないのでずっと同じ味が続いている。




子供の頃にフルーツの味がついた歯磨き粉があったのを思い出した。




今の私には使い切りサイズの味つき歯磨き粉があれば楽しいだろう。



やっぱりカレー味が欲しいかな?



麻婆豆腐味?




間違っても魚の刺身味はやめた方がいいな。




でも歯を磨いた気がしないだろうな。




餃子味は本末顛倒か?





身体の自由が利かない時は歯磨きの姿勢・動作すらきつかったが、リハビリが進んで何の問題も無くなった。




リハビリで日常の動きは取り戻せてきたが、痩せて身体の肉が削ぎ落とされクッションの薄い椅子はまだ辛い。




幾つかの不自由は食べられるようにならないと解消されないが、なんとかあと一週間で自宅療養にフィットするように調整していく。








治ったら食べたい刺激物の旅も迷走の度合いを増してきた。




今気になっているのは西安と敦煌、そしてトルファンやカシュガルの食堂。




先ずは西安でびゃんびゃん麺を食べてみたい。






インドからシルクロードを食べながら帰って来るのは、過酷だろうけど最高の贅沢なような気がする。











2017/06/20

カンファレンス




昨日は退院に向け自宅での治療の継続について、がんセンターの先生と訪問看護の病院スタッフと私と家族の間で、確認事項などの話し合いがあった。



手術前までキートルーダは投与する予定なので、副作用による肺炎と胃腸炎に対応した抗生物質やステロイドなど薬品の確認。




点滴ポンプやルートのチューブの種類等機材関係の確認をした。





これで退院後も自宅で病院同様のケアを受けられる。



そうでないと安心してキートルーダの治療を継続出来ない。




いよいよ退院も現実的に感じられるようになった。





色々あって長い時間がかかってしまったがやっと家に帰れる。






やはり楽器はヘソを曲げまでいるんだろうな。





なんとかチヤホヤとご機嫌をとって言うことを聞いてもらおう。







退院予定日は6月30日に決定した。







長かった・・・










2017/06/19

Dhaba Bukhara







































この店はもう全てが規格外。




熾火を使って24時間煮込むダルブカーラやテーブルサイズのナンブカーラも、美味しさとエンターテインメント性を併せ持っている。





普段ロティ派でナンは食べない私もここでは友人と巨大なナンに挑戦する。





料理のルーツはアフガンから中央アジアにかけてのレシピらしくハラルではない。





なのでアルコール類も充実している。





ここのラーンはマリネ液にアイラーモルトを混ぜていて、独特でスモーキーな風味が抜群な味わいを生んでいる。




全てのメニューに独自の路線を築きDhaba(食堂)と名乗っていながらゴージャスさを追求している。





味もサービスも最高を目指しているのでとてもリラックス出来る。





個人的な思いとしては是非インドにはミシュランガイドの侵入を拒んで欲しいと願っている。






それなりの値段の店だがそれ以上の満足度をしっかり返してくれる。