2019/12/26

Sasanka Banerjee氏の訃報





1986年に京都で出会って以来、最も長い付き合いになったインド人。

彼によって私は師と出会うことが出来た。

彼のおかげで私はベンガルの文化に直に触れることが出来、そこに暮らす人々の生活に受け入れられるチャンスを得ることが出来た。

そのような経験はその後の私の生き方に大きな影響と愉しみを与えてくれた。






修練に修練を重ねていく日々の中で、彼は師と共に私の中に眠っていた感覚をひとつひとつ呼び起こし、それらを丁寧に育む手助けをしてくれた。

そうして目覚めた感覚に、彼はRaagの絶対的な価値観の指標を示してくれた。

彼の多くのAll India Radioやコンサートでのパフォーマンスの内、私は数えるほどしか聴けていないのが今となっては残念で仕方ない

彼の深い考察に基づいたRaag解釈と、極めて独創的なバンデッシュのコンポジション、そして何よりも巨大なカンバスに描くような世界観を感じさせる、美しい表現をもはや聴くことが出来なくなったことが悲しい。

彼はSenia Maihar流派のPandit Ajay Sinha Royスクールの伝統を体現し、さらに普遍的なものに昇華させることが出来る稀有な才能を持っていた。

先月中旬に体調を崩して入院したとの知らせを受けて祈り続けたが、残念なことに12月2日朝に彼は息を引き取った。

それ以来何も手につかない状態が続き、彼と縁のあった多くの人達にお伝え出来ずにいた。

このブログを通じて彼が愛した日本の友へお知らせすることをお許しください。







彼は師であり 最良の友でありました。

2019/12/11

外来 20回目のキートルーダ投与

この3週間はステロイドフリーで過ごした。




服用していたのは抗アレルギー剤のザイザル5mgを1日1錠。




かなり注意深く身体と対話しながら判断し、1日半錠に減らして処方されたプレドニゾロンも結局飲まなかった。





この間の胃腸炎や痒みなどの症状は前の3週間とあまり変わらなかった。




逆に変わったことは外見では顔のむくみが引いた。




そして精神的にもすっきりしたように思われる。





心までむくんでいたような感じだ。





今考えてみると服用していた間は、常に妙な倦怠感の中に居た。




筋肉も練習やリハビリで戻そうとしていくそばから失われていくような感覚もあり、筋力を戻すのにイメージしていた倍の時間と労力を使った気がしている。




そのような焦りが妙な倦怠感に加わって、なんともやる気のない精神状態が続いていたのが見事に解消された。




改めてステロイドは作用も副作用も大きな薬だということがわかった。








先日家から比較的近い山岳渓流の管理釣り場へ行ってみたが、春よりはかなりましになったものの、まだまだ体幹の筋肉が衰えていて遡行はかなり困難だった。




アスファルトの道を20km普通に歩けるようになっても、岩だらけの渓流は立っていることさえ難しかった。




身体のバランスをとるのに苦労している最中に魚が掛かると、慌てふためいて醜態をさらすことになる。





もともと腰痛になるのを回避するために始めた渓流釣りで、そのおかげで今まで腰痛にも悩まされず、ギックリ腰にもなったことがない。







私自身の体力回復の目安は楽器の重さの感じ方で、一昨年の退院後に楽器を持った時にとても重たく感じ驚いたところから始まっている。






それから徐々にではあるが少しずつ楽器の重さは軽く感じられるようになってきている。






楽器を持った感覚は身体に染み込むように残っているので、日々微妙に変わっていく中で以前の感覚と比べている。