2012/06/15

和田正之さん

今から20年近く前、インドへ行きたいと思いつつ叶わなかった、先代ご住職のお父様の供養にとインド音楽コンサートが企画された。
本山のコーラス部に所属され音楽を愛する正之さんの思いは、知り合いだった門徒さんによって具体化し、以来いく度となくコンサートでお世話になってきた。
正之さんの印象でまず思い出されるのはそのお声だ。
僧侶の方は読経や声明などの修行で声帯を鍛えられているが、正之さんの場合は代々ご住職を務めてこられたDNAを感じずにいられない、強靭に鍛えられた声帯をお持ちだった。
郡上名物、都でのカラオケでもマイクを通した歌い手の歌に、地響きのような生声でコーラスパートを歌われ、お店の空間を響かせていた。
僧侶としてのご自身への厳しさを映してか、人には優しくとても柔らかなお人柄。
ご自身の寺と本山のお仕事に休む間もないお忙しい毎日の中、コンサートの時は私達がやりやすいように心砕いてくださった。
10何年前のことだっただろうか?
代打で福井のイベントへ弾きに行った時に突然声をかけられた時はびっくりした。
そういえば同じ御宗派のイベントだったがまさかこんなところでお会いするとはとお互いに驚いたことも思い出される。

まだ若すぎる、と思うのは修行の足らない身ゆえなのか?

南無阿弥陀仏