2013/04/18

松喜庵 葉山

最近食べやすい短かめの蕎麦が多くなってきた中、懐かしい長めの蕎麦。

昔はこういう蕎麦を粋に食べるおじさんがいた。

東宝映画の社長シリーズで森繁久彌氏が持ち上げた蕎麦の裾を、小林桂樹氏がハサミでちょん切るシーンを思い出してしまった。
私はこのシリーズのブランキー堺さんが大好きだった。

子供の頃に蕎麦屋さんで、手繰った蕎麦を蕎麦猪口の縁と人差し指で挟んで切って食べる粋なおじさんをよく見かけた。

真似をして母に叱られたのも思い出した。

蕎麦を何度も持ち上げるというのは野暮なことらしい。
久しぶりに人差し指が必要な蕎麦に出会った。

そういえば蕎麦が祖母の大好物だったのも思い出した。

粋とか野暮という表現も最近使わなくなったな。