バラモン教の聖典ヴェーダは口伝による暗唱で伝えられてきたとい
う。
発生がBC10~BC5世紀で、 最初に文字に表されたのが14世紀頃のことらしい。
その間ずっと口伝だったというのは驚くべきことだが、 何故かと考えてみるとやはり書き換えによる改ざんを防ぐ狙いだっ たのではないかと最近思うようになった。
日本で暗唱というと稗田の阿礼の暗唱を書き写した最古の書 古事記 が思い浮かぶ。
口伝の暗唱を第三者が変えるのは物理的に不可能だが、 書き残したものはたやすい。
まして改ざんしたもの以外を焼き捨てることが出来れば簡単に変え られる。
暗唱の不利な点は伝える縁が途切れてしまう可能性と忘却だ。
口伝が伝統のインド音楽では記譜法もあまり発達せず、 最も大切な音のタッチは譜面から読みとることは出来ない。
簡単に録音出来るようになった現代の私達は、 かつての伝統を受け継いできた先達よりも退化しているのは否めな いが、 テクノロジーの進歩をなんとか利点に出来る方向を模索する日々を 送っている。
書き残されたものを時を経て読むこともやはり一つの縁だと思う。
発生がBC10~BC5世紀で、
その間ずっと口伝だったというのは驚くべきことだが、
日本で暗唱というと稗田の阿礼の暗唱を書き写した最古の書 古事記 が思い浮かぶ。
口伝の暗唱を第三者が変えるのは物理的に不可能だが、
まして改ざんしたもの以外を焼き捨てることが出来れば簡単に変え
暗唱の不利な点は伝える縁が途切れてしまう可能性と忘却だ。
口伝が伝統のインド音楽では記譜法もあまり発達せず、
簡単に録音出来るようになった現代の私達は、
書き残されたものを時を経て読むこともやはり一つの縁だと思う。