病後初の遠出となった京都。
住んでいた頃と随分変わった印象はあるが、それでも懐かしさは感じられる。
好きなスポットや好きなお店が目白押しな街。
難しい闘病を始めた時のモチベーションとして、あのお店のあれを食べずには死ねないという想いを持つことが、食いしん坊の闘病生活の意識にとても有効だったと思う。
3か月の点滴・絶飲食の日々を経て水の味に敏感になってしまった今、改めて京都の軟水の風味に感心した。
逗子に引っ越した当時に京都で使っていた昆布や鰹節などを買って帰っても、全く違った出汁の味・風味に驚き出汁そのもののひきかた考えかたを変えた。
お茶やコーヒーも全く変わってしまう。
プレートの違いが水の味にこれ程影響することは驚きだ。
この味の感覚は闘病生活の中でたまたま備わった、瓢箪から駒みたいな感覚なので、いつまで備わっているかわからないものだが、ある間はせいぜい楽しんでいきたいと思う。