2011/05/25

Sitar(シタール)について 塗装編


シタールの塗料をインドでは「ヴァーニッシュ」と言うが、日本で言う「ワニス」のことでオランダ語の「Vernis」からきていると思われる。

原料は養殖しているラックカイガラムシの分泌物を乾燥させ植物油などに溶かして再乾燥させた物(写真)をアルコールで溶かしてニスにしている。
以前インドで尋ねたときは虫の糞から作っていると答えられた。
カイガラムシは植物に寄生するいわば害虫に数えられる虫だが、インドでは塗料を採るために養殖している。
いわば植物性の樹脂だ。

このニスの別名は「フレンチポリッシュ」でヴァイオリンや高級なギターの塗装にも使われている。

塗装に使う際はアルコールに溶かすが以前は日本でも売られていた純度95%以上の「メチルアルコール」を使用した。
しかし今ではメチルは販売されていない。
「エチルアルコール」でも溶かせるそうだがまだ試したことはない。

この塗装の弱点は高温で、長時間高温下に放置すると白くざらついたり泡を吹くように変質する。
まあ楽器を高温下に放置すること自体が非常識なので通常は問題ない。
シタールの場合は高温でも低温でも急激な温度変化でバランスや音色も損なわれるのでまず避けるべきことだ。

もう一つの弱点は水分だが基本的に楽器を濡らす機会はないので汗に気をつけるくらいで充分だ。

ニスには黄色(ブロンズ)系のものや赤系のものなど自然色でもバリエーションがあるが、顔料などを溶かして色づけすることもできる。

手入れには通常から拭きで汚れを落とすか埃をはたいて落とす程度で良い。