2011/05/06

Sitar(シタール)について ボディ編

シタールのボディ材は日本では干瓢で知られる夕顔の実の皮部分。
栃木名産の夕顔は干瓢をとるために栽培されているせいか、シタールのボディ材よりも皮が薄い。
インドではミラージで栽培されているものが楽器用として最適といわれている。


ボディの表面版とネック、ボディとネックのジョイントに使われている木材はトゥーンと呼ばれている。
Toon(トゥーン)はセンダン科チャンチン属。
英名 Red cedar , Indian Mahogany , Indian toon
学名 Toona ciliata M.Roem.
落葉高木

英名でRed cedarだが針葉樹ではない、またIndian Mahoganyだがレスポールなどに使われた中南米のものとは異なる。
これも若干異なる種類だが日本で見られる仲間は中国原産のものでチャンチン(香椿)と呼ばれる材。
俗称はトウヘンボク(唐変木)。
学名Cedrela sinensis Juss(cedarela toona)。

トウヘンボクかぁ・・・
トゥーンのまま謎のほうがよかったか・・・

トゥーンを写真入りで紹介しているブログがありました。
http://blog.livedoor.jp/samvisham/archives/65016731.html#



かつて多く用いられた材はウォールナット・マホガニーと並んで世界三大銘木と言われたチーク。
チークはクマツヅラ科チーク属
英名 Teak
学名 Tectona grandis Linn.
落葉高木
Tectona hamiltoniana(Dahat Teak)はビルマの固有種で絶滅危惧種。

アジアではビルマ・タイ・インドネシアが原産国として有名だが、シタールではビルマ産が有名。
ほとんどが絶滅危惧種で最近の栽培種は成長促進剤を使ったスーパーチークというものもあるらしい。

シタール用の材料はかつてイギリス統治時代カルカッタ(コルカタ)で建てられたビルに使われた材料を、ビルの取り壊しの時にオークションで競り落としたもののストックだったが、最近はハイデラバードあたりのビルの取り壊しで希に手に入る材を使っているらしい。