日本でベジタリアン料理と言えば精進料理のようなかなり特別な料理になってしまうが、インドではごく当たり前にベジタリアン料理というカテゴリーが存在する。
ベジタリアン人口も多く、各地方ごとの伝統的な料理法もありバラエティー豊かだ。
日本人から見ればインド人は毎日カレーを食べているとか、インドは暑い国だから香辛料を沢山使ったカレーを食べて身体を冷やしているとか、かなり大まかな分類で片付けようとする。
インドで驚いたのは野菜など素材それぞれを身体を冷やすもの、身体を暖めるものと認識した上で食べていることだった。
季節に応じた流行り病の予防に食べる野菜もある。
最初の頃は何故常にそんなことを考えながら食べるのか理解できなかったが、インドで暮らしていくうちに過酷な自然環境とフィットして生きる上ではごく当然のことに思えるようになった。
病気をした時にはそれがより実感できた。
そして今、インド料理が存在することに心から感謝の気持ちが湧き上がっている。