2015/06/20

水色の雨 気になる時間帯は?

日本は四季折々に雨がふるので、この雨がいつの雨なのか気になる。

雨にぬれても悲壮感はないので夏の雨だろうか?
それにしては雷はなさそう。
勝手に夕立のような驟雨を想像してしまう。

それよりも愛の葛藤の方が大切なテーマ。



いきなりのテーマで 5 6 短7 7 と歌い上げる半音階は、動きは違うがMalharのムードをしっかり持っている。
もし 5 短7 6 7 ならばもっとMalharっぽくなる。

実はこれはMalharに都合の良いDmで考えた場合で、実際のAmで言うと、 1 2 短3 3 のフレーズの部分になる。
雨の色香をよく演出したメロディーだ。

北インドではこの半音旋律型のバリエーションがたくさんあって、様々なMalharの特徴的旋律になっている。


この曲で最初に降りてきたメロディーという、テーマのメロディーにもMalharは隠れていた。
Dmの音階で「あやまち〜」のメロディーを捉えると、2 短3 4 2 になる。
これは夜中のKanadaのグループで特徴的に唄われるメロディーだが、短3 4 2 というメロディーはMalharの特徴的なメロディー。
Malharでは、5 短3 4 2 1 というメロディーが特徴的になるが、5 3 4 2 のバリエーションもある。

2 3 4 と 5 6 7 でジグザグ進行するメロディーがMalharの特徴とも言える。


この曲の「あやまち〜」は北インド音階的に実に美味しいメロディーで唄われているのだ。


この曲で唄われているRagは、メロディーは合致しないが、音階構成で考えるならばMirabai Ki Malharになる。

クリシュナ神へのバクティー(献身)でクリシュナ神の讃歌を作曲、そして唄っていたMirabaiが作ったといわれているRag。

Mirabaiは16世紀初頭に生まれたと言われる音楽家で、彼女が作曲した讃歌の中のMalhar型のメロディーが、Mirabai Ki Malharの基になっていると言われている。

雨・雨季の情緒は熱帯雨林気候の東インド・ベンガル地方では随所で感じられ、多くのMalhar Ragがベンガル地方から生まれてきている。

驚くことにMirabaiは砂漠を抱える西インド・ラジャスターン州の出身で、ラジャスターン州の街の中には何年も雨が降っていないという街もあるという。



さて「みずいろの雨」ベースをMirabai Ki Malharと考えるならば、この曲を正しく聴く時間帯は、23:30~1:00。
梅雨の真夜中ということになる。









最近の?パフォーマンス映像もヒットして面白かったので