朝のレントゲンの撮影結果でかなり肺は膨らんできたらしいので、新たに陰圧をかけるような処置の必要はなさそうだ。
自覚症状でも息苦しさは解消されつつある。
ただ痛み止めの効果が切れる度に襲ってくる痛みはかなりきつい。
胸から太いドレーンチューブを刺し込んでいるのでこれは仕方ないだろう。
しばらくは痛み止めと仲良しだ。
大人になってからは整形外科以外全くの医者要らずで過ごしてきたが、ここへ来て治療のフルコースを経験しているようだ。
今まで病気とは無縁なのだという全く根拠と裏付けの無い自信と共に生きてきたような気がする。
それはそれでとてもラッキーなことと感謝しているが、自身の身体が発する声によく耳を傾けなければならない時期に来ていたことに気づかなかったようだ。
主治医の先生の話では今回の気胸も、キートルーダが効き過ぎてしまったことによる副作用ということ。
たしかにCTの画像を見ると肺の影が消えかかっている。
その部分に穴が開いてしまったようだ。
悲喜こもごもとはこういう時に使う言葉だろうか?
入院したのは奇しくも前回と同じ病棟の同じ部屋の同じベッドだった。
気恥ずかしさ100パーセントで病棟に戻っていくと、看護師さん達が皆笑顔で迎えてくれ少しだけ救われた。